日本人的人種差別

私にとっても盲点に感じた人種差別について触れたい。

 

これはあるALTとの会話で気づいたことだ。

それは日本人は、自分たちが人種差別をしていることに気づかずに差別をおこなっていることがあるということだ。

 

 

 

 

諸外国と比べて、日本のいい面も本当にたくさんあると思う。

しかし、社会状況が変化していく中で、遅れている面も多くあるだろう。

 

これからの少子高齢社会の労働力確保や、人口の問題でどんどん移民が増えていくのは明白だ。

 

そこで、おそらく日本でも人種の問題は、諸外国がそうであるように、大きな問題になるだろうと想像する。

 

これまで、日本はほぼ単一民族のなかで生きてきた。

つまり、宗教も肌の色も特にそれほど気にする必要性がなかった。

それは違いというものに曝されずにこられたということだ。

 

 

教師になる前に、私は英語を学んでいる身だったこともあり、海外生活をした。その中で、マイノリティーを感じたことがある。また、日本人ということで馬鹿にされたこともある。屈辱も経験した。多くの人種の中で、自分としてはいろんなものを受け入れながら、英語を学んだ。そんな国際感覚を養っていく機会を手にした。

 

だからこそ私自身人種差別者ではないと、近代的思想を持った公平な考え方を持った人物であるという自負を持っていた。そして、日本人は差別しないと、無意識的に思っていた。しかし、それはあまりにも世間知らず、現実をわかってないのであった。

 

 

ALTと話したのはこんな経緯であった。

 

最近のアメリカの大統領の話。それにつながるアメリカの人種差別の問題、KKKなどの歴史的な話。イスラミックステイトの話。この現代において、なぜ差別は消えないのか?さらに複雑化し、混乱し、理解し合うことができないのかを話していた。

 

なんとなく、会話が少し噛み合わない。そんな気がしていた。なぜかというと、日本では差別の問題は、地域的な問題くらいでほとんどないという考えが私の中にあったからだ。そして、それにALTは気づき、今の日本の現状を指摘した。

 

ALTの口から娘さんの話が飛び出した。

その子は日本の普通の幼稚園に通っている。見るからに外国人の見た目をしている。

日本語も少し話す。学ぶことができるが、能力的には英語の方が優位だということだ。

 

私も何度も会っていて知っている。

その子はとても賢く、礼儀正しい。見た目もかわいい。

 

数年幼稚園に通って、どうしても日本の小学校には通えないという判断を、家族でしたようだった。

 

その一番の原因が、差別だった。

 

 

その詳しい話を聞いた時、私はあまりにもショックで、同じ日本人として悲しくなった。しかし、同時になにを見落としているのかやっと気づいた。

 

実際やったことのないスポーツの辛さや厳しさ、難しさを、さも知っていると理解していると思い込んでるようなものだ。なんて馬鹿なんだとすら思った。

 

日本人は、違いについてあまり考える機会すら持てなかったから、大きな問題にならずに済んだだけだったのだ。日常的に関わることになったら、おそらく人種差別の問題が大きな話題になると思う。

 

そもそも今の状態では免疫がないのだ。なぜなら、風邪やインフルエンザを発症したことすらない。無菌状態というところだ。しかし、今後日本でもそれらの問題を解決し、乗り越えるようとする必要性がでてくるのだろう。その時のためにも、いろんな形で学んでいきたいし、伝えられることがあれば伝えていきたいと思う。

 

いや、単純にALTの娘さんが、安心して楽しく学校に通えるような日本を作りたい。